Twitterで流した話なんですが、知らない人もいるみたいなので、ブログでも。

テレビ番組「田舎に泊まろう!」は、台湾でも放送されています。あの番組を見て、ある生徒がこう言いました。

「日本人はどうして80%が断るんですか?台湾人なら80%が泊めます。」 

まあ、80%は大げさですが、台湾人が「好客」(客好き)な国民であることは確かです。まずそれを頭に入れておいてください。



僕は、もともと年末に、彼女と日本の実家へ帰るつもりでした。もちろん、ずっと二人だけで帰るものだと思っていました。ところが、ある日突然、彼女がこう言いました。 

「高校時代の同級生も連れて行っていい?」

びっくりしましたが、まあ連れて行くだけならいいだろうと思いました。しかし、さらに続けてもっと驚くようなことを言いました。

「友達もあなたの家に泊まらせてもいい?」

もちろん、僕も初耳です。彼女を実家に泊まらせるのは問題ないですが、友達を泊めるのはさすがに問題があります。日本の母に電話して相談したら、ダメだと断られました。それを彼女に伝えると、

「でももう友達に約束しちゃったから、もう一度お母さんに頼んで」

と言われました。


ここまで読むと、大部分の日本人は(うちの母親もそうでしたが)、「台湾人はなんて非常識なんだろう」と思うでしょう。しかし、冒頭に書いたように、これは非常識というより、ただの文化の違いです。
これはあくまでも傾向で、例外はいくらでもあると思いますが、台湾では遊びに行くとき、急に友達の友達が増えたり、急に友達の家に泊まることになることが多いです。そして、それは(もちろん限度はありますが)、日本と比べて、比較的失礼だとは思われません。

それを母親に説明して、もう一度彼女の友達も泊めてくれるように頼んだんですが、

「日本に来るなら、日本の文化に従ってもらわないと困る」

と断られました。結局、家の近くにホテルをとって、彼女の友達と、彼女までホテルに泊まることになりました。


sakura,ume


結局、彼女は僕の母親のことをケチだと思い、母親は彼女のことを非常識だと思っているようです(笑)。彼女いわく、「私のお父さんやお母さんなら、私が突然友達を連れて帰っても泊める」そうです。ただ、僕はどちらの文化も理解できるから言えるんですが、これはどちらが正しい、間違っているという問題ではなく、単純な文化の衝突です。そして、どちらの文化にも一長一短があります。

台湾の文化は、他人に親切にする代わりに、あまり礼儀やプライバシーを重視しません。 日本の文化は、礼儀やプライバシーを重視する代わりに、他人に冷たく見えることがあります。だから、彼女と母親みたいな誤解はよく起こります。台湾人は日本人を冷たいと思うし、逆に日本人は台湾人を礼儀知らずだと思うことがよくあります。これは大事なことなので、台湾人と付き合いのある日本人は覚えておいてください。


そして僕が板挟みになります(笑)。どちらにも説明しているんですが、なかなか難しいです。